冬に積りて


 
6話の沖田組、雪撮影。雪の壁の中、沖田組の二振りで歩きました。
陽射しがポカポカであったかくて、樹氷もキラキラしていて綺麗でした。




この2枚はアップでもお気に入りの2枚だったりします。
是非クリックして大きく見てもらえたらと思います。


山の中なので、上がれば上がるほど雪の量は増えていました。
この縦写真は一番最後、清光が飾っていた写真立ての中に入っていたものです。
軽装にだんだら羽織りは沖田組のイラストレーターさんが非公式で描いてくださったイラストがあまりにも素敵で、どうしても着たくなり、清光(シヅキちゃん)に打診して装いです。
安定の軽装は勤務終了後の職場の宿直中に手縫いで作った衣装です。
一生懸命作ったのですが、柄が清光と大きさ全然違うのと、絵心が無くて大変でした。


手袋をしていない清光は、霜焼けになってしまうんじゃないかと思うぐらい、手が真っ赤で冷たくなっていました。
一個貸すといっても素直に受け取らない意地っ張りでした。

photo by まりん

穏やかで健やかであれという願い

動画冒頭の重苦しい清光から、穏やかな瑪瑙の本丸に流れていく3話は燭台切光忠のお話です。



ぶっきらぼうながら細やかな大倶利伽羅は瑪瑙の本丸では古株。
その大倶利伽羅に元気いっぱい関わる太鼓鐘。
1話の時間軸は、4話の乱藤四郎の物語の後ですので、1話で全く喋らない太鼓鐘に慣れていた人から「貞ちゃんが喋った~!」というお言葉を沢山頂戴しました。



愛情あふれる瑪瑙の主の元、穏やかに過ごしていく日常。
悪戯っ子な蛍丸とだらけようとする明石に挟まれながら、土台を作ってくれるしっかり者の愛染。
コロナ禍もあり、真冬の1回目の本丸撮影では来られない人がいたため、できるところまでの撮影をし、その後はみんなで近くのイルミネーションを見に行ったのも思い出です。
2,3回目の撮影は9月のまだ暑い中、現地宿泊で実施しました。



燭台切が初めて隊長になった遠征任務。
偵察のみ、特に戦闘もないと思われたその出陣でいつもはいなかったはずの敵に遭遇します。大倶利伽羅は燭台切に太鼓鐘のことを頼み、二振りを逃がします。
山の中での撮影、本来雨かもしれないという予報だったのですが、撮影の補助に入ってくれていた翔さんのお天気パワーで快晴でした。
新しく導入した自分のジンバルを駆使し、戦闘撮影をしたのですが、足の遅い私は大倶利伽羅の速さに全くついていけなかった思い出です。


やっとの思いで帰城してきた燭台切は太鼓鐘の手入れを叫びますが、非情にも間に合わず、太鼓鐘は折れていました。
でもそれを受け入れることができない燭台切。
大倶利伽羅が最期に遺したのは「頼む」という言葉だったからです。


目覚めた燭台切の傍には太鼓鐘。
それは燭台切だけしか視えない存在。
そんな燭台切を受け止めることができない蛍丸。
今まで瑪瑙の本丸の穏やかな日常は崩れ去り、皆が気遣えば気遣うほど、追い込まれていく燭台切。


そんな中、燭台切は蛍丸を怪我させてしまい、見守りを貫いていた明石も激昂。
本丸では対応が難しいと判断され、燭台切はしらゆきへの措置入院が決定します。

3日目の本丸撮影中は上空をジェット機が何度も飛び交い、そのたびに撮影中断したなぁという思い出です。また、地面にマットを敷き、高さのある縁側から実際に蛍丸に飛び降りてもらったのですが、リアルな音が出て吃驚しました。

明石の口調は色々な地方の関西弁が混ざり合う難しい方言だと思いますが、明石をしてくれた風李さんは関西の方だったので、自然にしゃべってくれました。お兄ちゃん気質で、ふざけているようにふるまっている、やる時はやるカッコいい明石がイメージだったのですが、本当にドはまりしていました。


ゆき場所は本当にコロナ禍のぶち当たってしまい、世間的には移動もOKになっていたのですが、職場によって中々規制が解除されず、歯がゆい思いをしました。
3話の迎えの特務士は来れるか来れないかの狭間で何度も台本修正しました。
獅子王と歌仙→歌仙と篭手切→篭手切だけに最終的になったため、その後の加州絡みのシーンも篭手切に総変えしたり、篭手切のらむちゃんが滅茶苦茶頑張ってくれました。

Photo by さちこ、ちゃーりー、らむ、彼方

聞こえぬ声の騒めき



2話の主人公は一期一振。1話ではあまり出てこなかった一期ですが、乱との会話の中で何かを抱えているという伏線を張っていました。



顕現の時の桜吹雪は、今まで主催がやってきた作品でもよくやる芸当なのですが、沢山やってきたので、桜を舞い散らすサポートさんもプロですね。
離れたところから、写真や動画に入らない画角で、きちんと被写体の顔前まで花びらを舞わすのは割と大変だったりします。


珪線石の主以外の審神者の着物と帯は私が選んでいるのですが、随一気に入っているのは2話の着物と帯だったりします。本当に可愛いものをチョイスできました。



石英の主は、虐待環境から保護され、審神者適正があったため、いぶきに入所していました。
心を開くことができるのは、いぶきで自分と関わってくれた文月保育士と麻衣だけでした。
そんな中で15歳で本丸任されました。
愛されることが当然ではない環境下で生きてきた子どもなので、自分に寄り添おうとする刀剣に対しても上手く関わることができず、不適切なやり方で一期一振を顕現してしまいます。





訳も分からず、目に見えぬ弟の声が騒がしく頭に響く一期。


この後、一期が抱えた重い課題はずっとずっと先まで続いていきます。

逝く中で選ぶもの



たった二振りしかいない瑠璃の本丸。
瑠璃の審神者は元々は一般人だったのですが、結婚して直ぐに遡行軍に襲われ、夫を殺され、自身も命の危険に直面し、霊力が開花した人でした。
夫の仇をとるために審神者になった直後に、妊娠していたことが判明。
まずは出産を優先していたため、初期刀と初鍛刀しかいない状態でした。





清光が生きてゆくための物語




photo by まりん

『ゆき場所撮影録』等で表紙になっている写真は清光が白い襟巻をしていますが、こちらは赤い襟巻になり、爪紅を塗った、青い目の清光とみんなとの1枚。

ゆき場所はオムニバス形式のお話であり、各話数にそれぞれ核となる刀剣男士がいます。
その刀剣男士が患者となり、退所までの流れを描いているのですが、そのすべては『加州清光』が生きてゆくために必要な条件であり、さまざまな伏線を張り巡らせながらお話を進行させました。



photo by ちゃーりー&群青

1話で堀川が花と脱出し、いぶきで過ごしている時。
つまりは神援士に堀川がいない時、清光が独りきりで安定を助けようとし、その結果〈安定を刀剣破壊〉してしまいました。そこでは「生きるために理由がなくたっていい、だって僕達助けられたんだから」と言ってくれる人はおらず、清光自身も自刃します。これを0話としてゆき場所では扱っていますが、5話の撮影風景動画の冒頭がこのシーンに当たります。


photo by ちゃーりー

そんな清光は6話の最後には、安定の選択を受け入れ、助けられたものとして、生きてゆくことを選びました。
ですが安定との別れを受け入れることと、自分が自分でいていいということを受け入れることは別です。
だからこそ、清光は安定を看取った後、一緒に過ごした場所、軌跡をたどる時間が必要でした。
軌跡をたどった後、夢の中で安定に爪紅を塗ってもらい、安定が大切にしてくれた自分自身を、やっと今のまま受け入れていくことができるようになった清光。その象徴として、赤い襟巻と爪紅姿を描きました。
ゆき場所のイメージカラーは白。その中で赤が映える…そんな撮影場所を見つけることが出来て良かったです。

ゆき場所 写真掲載


Photo by まりん

ゆき場所の動画と合わせて撮影した写真を、順不同に掲載していきます。
少しずつゆっくり更新いたします。
尚、色々な人の機材を色々な人が使いながら撮影しております。
確実にわかる撮影者の方のみ、お名前を掲載させていただきます。
クレジットが記載できないお写真があること、お許しください。